十種競技の優勝者〝武井壮〟は如何にして〝百獣の王〟となったのか?
私が憧れている芸能人の一人である西野亮廣さんが『新・魔法のコンパス』という書籍を出した。
負け組人生のしくじり太郎が学ぶべき戦略が赤裸々に綴られており、学生時代にこの本に出逢いたかったと感じる大人は私だけではないはずだ。
今回はこの『新・魔法のコンパス』に書かれている内容に沿って、これまた私が大好きな百獣の王〝武井壮〟さんについて考察してみたいと思う。
第1章:お金
参照
P.42:キミの収入を増やすには、キミの希少価値を上げるしかない。
P.48:「職業の掛け合わせ」でキミの希少価値を上げろ。
「100人に一人の人材」になるか?
「100万人に一人の人材」になるか?
1997年(武井壮:24歳)
第81回日本陸上競技選手権大会十種競技において優勝
この時点で既に1万人に一人くらいの人材にはなっているだろう。
事実、武井壮さんは実業団などからスカウトの話が来ていたと語っている。
ここで1万人に一人の人材として一流企業に就職するという道が開けていたが武井壮さんはそれを選ばなかった。
ここからアメリカにゴルフ留学に行き、帰って来てからは台湾の野球チームのコーチなどをやっている。
30歳前半の時点で武井壮さんの〝希少価値〟はおそらく1万人に一人からほとんど変わっていないと思われる。
それは何故かと言うと希少価値を上げる為の戦略である「職業の掛け合わせ」にある。
武井壮さんは陸上×ゴルフ×野球という似通った分野、大きなカテゴリーで分けると【スポーツ】というカテゴリーの中で自分を磨き続けていたからだ。
だが、30歳を過ぎて森山直太朗さんをはじめエンターテイメントの世界で活躍をする様々な人たちと交流を深めることで全く違う分野で希少価値を上げるために時間を投じる。
【スポーツ】×【エンターテイメント(おしゃべり)力】という掛け算
驚くべきことに武井壮さんはこの【エンターテイメント力】を手に入れる為に2004年頃から2013年まで家なし生活を送り、芸能人が良く出入りすると言われる西麻布のバーでお笑い芸人の会話をボイスレコーダーで録音し、そのおしゃべり力を徹底的にコピーしたという。
西野さんが書かれている〝1万時間の法則〟を正に【エンターテイメント力】を手に入れる為に費やしていたのだ。
ここまでで武井壮さんが手に入れているものは2つ。
A:【スポーツ】での1万人に一人以上のレベル
B:【エンターテイメント】での100人に一人以上のレベル
A×B=1万×100=100万人に一人が完成!!!
更にここに掛け算が追加されていくのだが、その前に第2章に移る。
第2章:広告
参照
P.104:ニュースを出すな。ニュースになれ。
P115:積極的に相談して、共犯者を作れ。
P.125:セカンドクリエーターを押さえろ。
100万人に一人以上の希少価値を手に入れた武井壮さん。だが、まだ無名でお金を稼げている訳ではない。
ここでこの第2章の【広告】に書かれている戦略をどのように活用したのか?
ここで出てくるのが〝百獣の王〟というキャラクター設定だ。
ニュースを出すな。ニュースになれ。
武井壮さんは自分がニュースになる為に何が必要かを徹底的にリサーチした。どうすれば自分を売り出せるのか?ニュースになれるのか?そこでテレビの番組表に目をつけそこで話題になっているキーワードを拾っていく。そこで気づいたのが【動物番組】が多いという点だ。
第1章の希少価値の内容と重なる点だがここで武井壮さんに更に【C:百獣の王】というカテゴリーが追加された。
A:【スポーツ】での1万人に一人以上のレベル
B:【エンターテイメント】での100人に一人以上のレベル
C:【百獣の王】でのオンリーワン戦略
全ての動物を身体一つで倒すシミュレーションなどアマゾンとサバンナの原住民以外やっている人などいない。ましてや40歳間近の日本人では間違いなくゼロだろう。
ここまでに1億2,000万分の一人という希少価値を手に入れた武井壮さん。
更に西麻布のバーに通いまくって得た人脈、芸能人の草野球チームに所属して得た人脈などを駆使して自分を売り出す為の良い意味での【共犯者】をきっかけに一気にブレイクへの道を進み出す。
この【共犯者】こそが森山直太朗さんであり、ピエール瀧さんである。
そこからは「〇〇の倒し方」などが話題となり〝GLAY〟の倒し方などがアルバム発売時のプロモーションにも使われCMにもなった。
ここから先はもうみなさんもご存知の活躍。
「本業=メイン収入」という考えを捨てる
武井さんは本来本業となるはずだった【スポーツ】という分野で稼ぐのではなく、【エンターテイメント】のカテゴリーで得た収入を元に逆輸入的に【スポーツ】の分野で信用ポイントを上げまくっている。
その結果が陸上マスターズのリレーで金メダル獲得やビリヤードへの挑戦などだ。
第3章 :ファン
参照
P.224:『物語』を売れ
最後に、何故武井壮さんが多くのファンを惹きつけるのか?
そこには成功の中にたくさんの挫折(負け)を見ることが出来るからだ。ここでは武井壮さんの壮絶な幼少期やご家族のことには触れないが、十種競技で優勝したのに何一つ自分の望んだ変化を得られなかったこと、ゴルフでプロになれず帰国したこと、エンタメの世界で活躍する一流芸能人に触れて自分の無力さに気づいたこと。
私のような一般人からすれば十種競技で優勝し、一流企業から声がかかった時点で大成功なのだが武井壮さんにとってはそうでは無かった。
「負け」のない物語は売り物にならない。
自分の夢から目を逸らさず、「負け」から逃げることなく、39歳のブレイクを迎えるまで一度も企業に就職することなく、純粋かつ頑なに夢に向かって生き続けた結果、人生の大逆転を成し遂げた。
あなたの夢が実現していない理由、システムエラーはどこにあるだろうか?
是非、一読することをお薦めする。
本を読むのが苦手だという人もいるだろう。
そんな時は書店でこの本の最後にある『夢を追いかけているキミへ』だけでも立ち読みしてみて欲しい。一歩踏み出す勇気をもらえるはずだ。
以上、『新・魔法のコンパス』で大好きな武井壮さんを読み解いてみた。